今日は、需要と供給やモノの価値、サービス産業の仕組みについてじっくりと勉強してみましょう。
…といっても小難しい話ではないのでご安心下さい。^^
以前、外付けHDDがぶっ壊れたんですね。
大事なデータが入ってるやつなのにPCで認識しなくなってしまった、と。
私は、こういう時のために大容量のHDDでデータ一括管理しないようにしています。必ず、1TBか2TBのポータブルディスクにデータを小分けに保存して、破損した時のリスクを限定的にするよう心がけています。
それに旅先で作業することも多いですから、道具はコンパクトにしておきたいということもありますね。
にしても、今まさにやろうとしている仕事に関わるデータの入っているやつがサクッと飛んだので、かなり焦りました。。
そんなこんなで、ネットで調べた復旧サービスの会社に件のHDDを持ち込んだ次第です。
ハードディスクの修理代金って破損の状態によってピンキリなんですけど、
今回は『重度の物理障害』というレベルで、復旧代金の見積もりが、
17万円
でした。
( ´・ω・)y━。
この値段は『業界標準』で、ネットで調べたどの業者で見積もりを出しても同じ数字になると思いますよ、と言われてしまいました。
ここで私が考えなければいけないのは、
このハードディスク内にあるデータが17万払う価値があるのか、
ですよね。
まず、この1TBのハードディスクは8,000円くらいで購入したものです。
5年前の私だったら復旧にかかる17万を、
払う価値はない
と判断したと思います。
だって、その中にある動画や画像に17万円の資産価値はないから。
だいたい、8,000円で買ったものを17万円で修理するなんて!
ていうか、そんな大金持ってない(笑)。
でもこれが、ハードディスクの中に1kgのインゴット(金の延べ棒)が入ってるんだったら借金してでも17万を用意して解決しますよ。
それで500万近くが救われるんですから当然です。
これが5年前の私の感覚。
では、今の私はどうかというと、HDD内の素材は資産というより『原資』と考えます。この中にあるものが今いくらなのか、ではなく、これらを使ってビジネスをやったらいくら儲かるか。
多分、今回のHDDからは17万どころか200万くらいは最終的に生まれると思います。
『原資』を作るにあたっては多分数万円しか経費を使ってないと思うんですけど、その数万で生まれた原資でビジネスをやったら数百万を手にすることが出来るのです。
これは、無在庫・無店舗・無限商圏で勝負できるWEBマーケティングの世界だからこそ成せる技です。
じゃあ私が17万円出して修理依頼したのかというと、
それもしませんでした。
理由は、17万出してデータ復旧するかわりに、その17万で新たに『原資』を作ったとしたら今の私であればもっと利益が出せるからです。
17万もあったら色んなものが買えるし色んな所へ行けるし、色んな人を巻き込めますから。
じゃあ、いくらだったらよかったんだ、という話になるわけですが、
私はなんとなく、
5万くらい
と思った次第です。
そんなことを脳内で展開しながら、
『17万だとアレなんで今回はナシで…』
と目の前にいる営業担当者に告げると、少しのお値引きなら上に掛け合ってサービス出来るかも、とかなんとか始まりました。
ここで、別の思考が私によぎります。
訪問したこの会社、見渡したら電話サポートの部署、顧客対応の部署、技術者の部署、と区分けされていつつも、壁に目をやると目標だとか今月の成績だとかがホワイトボードに書き込みされてたんですね。
コミッションで食っているスタッフもいるのかな。
リスティングを買っているぐらいだから営業も力を入れているし、会社としては体力がある、と。
それでもって、この営業マンも私が発注したら『新規1』とかになってあのホワイトボードで数が1つ増えるんじゃないか、と。
売り上げも大事だけど、『プラス1』も欲しいんじゃないか、と。
それと思い出したのは、ギター修理業界の事情です。
ギターをやっている方へアドバイスですが、楽器が壊れても大手の楽器屋に修理は出さない方がいいですよ。出すなら、彼らが発注している下請けの小さな工房に出すと安くなります。
実際に下請けリペアマンから話を聞いたことがありますが、楽器屋は客を捕まえてくるマージンをごっそり取って自分達には安い金で仕事を回してくる、と。
楽器屋にも修理スタッフはいるけれど取ってきた仕事を全部こなせないから、弱い下請けに叩きまくって投げるわけです。
ただ、そういう工房は自分で営業できないし、できても元請けがそれを見て嫌がる、とか色々あるんですよ。
私は、きっとこのHDD修理業者もそういうことをやっているのではと思ったので、席を立つ前に念のため、言うだけ言ってみました。
『アグレッシブにやって失敗してもOKと一筆書いてもいいんで激安にならないですか』
『研修中の人の練習台にしてもらうとか』
『私、情けないことに17万を払う経済力はありませんがどうしても復旧させたいので5万くらいでやってくれるフリーランスを時間をかけて探すしか…』
などなど。
…そしたらですね、
『5万ですか。うーん』
と返ってきたんですよ。
(゜ロ゜)
で、技術指導している同業者がいるので今回はそこに特別に、とかなんとか始まって、
結局、
税込54,000円
でデータ復旧してくれることになりました。
この数字で下請けさんが仕事するんでしょうけど、それでもここから利益を抜いて発注するわけですよね。
LTV的にも私はどう見てもショットの顧客なので、5万円でも利益が出るってことでしょうから。差額の12万。これがあるから、広告も買える!ってどんだけ利益を確保してるんだこの業者は!
私は声を出したからこの反応を引き出せましたが、
『まあ1件決まるならしょうがないか』
という特例だと思います。今回は。
安い業者を探す旅に出るのもしんどいし、最初の一発目で決められたのはよかったです。
※毎回こんな値切り行為はしてませんよ!(o´Д`)
それにしても、
モノの値段はどうやって決まるのか!?
って思っちゃいますよね。
もちろん、モノ自体の価値やサービスの価値が基準ですよ。
でも、社員がこれだけいるからとか、オフィスの家賃や広告がこれだけかかるからとか。
そして下請けにどこまで叩けるか、とか。
そこから逆算してプライスを決めないと、会社を続けられるだけの利益が出せません。
こうして考えると、
盛って盛って、盛りまくる!
のが企業のミッションだとも言えます。
私が幸せなのは、前述の通り
無在庫・無店舗・無限商圏
で勝負できていることです。
そして何者にも搾取されず収入を得ることができ、お客様に対して盛って盛って盛りまくらないとやっていけない事情もありません。
だから、良心的な数字で良いサービスを提供出来ている自信はありますし、クライアントさんにも喜んで頂けていると信じています。
というように、
こういう風に日々、目の前で起きていることに対してコツコツ考えて、検証し、時には戦う。
これが起業家マインドであり、事業者目線の行動基準です。
ネット起業を実践していると、以前は気付けなかった色んなことに気付けます。
世の中の切ないカラクリとか…
『業界標準』なる見積もりを鵜呑みにしてイイ値段で発注する顧客が毎日たくさんいるから会社の社員数十人の生活が成り立っていて、それがあるから、たま~に私のようなネゴを仕掛けてくる輩(笑)を『まあ今回はしょうがないか』と許容もできるわけです。
でも、そういう裏事情って知らないより知った方がいいはずです。
そして理想は、
「売り手良し」
「買い手良し」
「世間良し」
の「三方良し」だということも間違いないはず。
今日は、需要と供給やモノの価値、サービス産業の仕組みについて勉強してみました。
まあ、一言でまとめると、
『ネットビジネスって最高やん…』
ってことですね~(強引)