サラリーマンの在宅勤務制度が失敗する理由とは?(Dr.YTビジネス論)


会社で仕事するなんて前時代的でイケてない!!?

ネットビジネス 副業 YouTube

どうも、Dr.YTです。

いやあ、夏風邪をひいてしまいまして、昨日は家で寝込んでおりました。とはいえ、ビジネスの相手はそれを知らないわけでして、メールはバンバン届きます(笑)。

それらの返信をなんとかこなしたわけですが、もう、仕事と休みの区別がよくわからん時代になってきたな、と感じる今日この頃であります。まあ、家で仕事出来るって状況はありがたいですねえ。

そんな中、とある方のブログに、こんな内容のことが書いてありました。

従業員に出社を強制させる会社は人権を侵害している

在宅で仕事が出来る人は無理に会社に呼ぶ必要はない

育児や介護をしなければならない社員が半休や有給を使って家にいて仕事をしたら会社からの評価が下がるのはおかしい

…会社に行く必要がないのに行ったことで受けるダメージを考えたら、今はインターネットなど通信手段も発達しているのだから自由に出勤できるシステムにした方が能率的だ、というわけです。

ちょうど風邪で寝込んでいたこともあり、なるほど、と思いました。従業員の事情を考えると、家にいた方が生産性の上がる場面も確実にあることでしょう。

が、しかし、残念ながらこの意見は理想論であって現実的なものではないですね。

移動時間も省けるし家族のためになり、何より自由度の高い在宅勤務。

うーん、私が思うに、これによって生まれる問題の方が確実に大きいと思うんですよね。

何故かというと…

 

在宅勤務の落とし穴

まず、出社の強制を社員に強いるのを止めると、こういうことになります。

 

サボる奴が続出する

監視の目がないのをいいことに、家でゲームしたり寝る奴が確実に現れます。フリーランスのようにやった分だけ、あるいは成果に対して報酬が出る仕事と違って、月末に給料が決まって振り込まれるのであれば、なるべく快適に日々を過ごそう、という思考になるのが人間です。

「いいのいいの、育児を理由に自宅勤務(ということに)出来るから!!」

と言ってディズニーランドに行ったりも出来ますね。

 

怒る奴が続出する

自宅で出来る仕事の人は自宅で、のシステムだと、会社にいないと出来ない仕事をしている人達が不満を持ちます。「ほんとはあの人、家でサボってんじゃないの?」といった具合です。

給料の増減がない以上、こう思うのは自然です。満員電車に乗って、ずっとデスクに張り付いていなければならない自分が「あいつら」より損をした気に、なります。

 

法律違反が急増する

これはどういうことかと言うと、社員として雇用される場合、労働時間の上限が法律で制限されていますよね。在宅勤務制になると「会社にいる時間=勤務時間」ではないので、残業代やらなんやらの概念もなくなりますから、仕事と仕事以外の時間の線引きが出来なくなります。つまり、家でダラダラ仕事をしている人は「本日は20時間も勤務しました!!ふぅ〜、俺、働き者!!」と主張も出来るのです。

こういう感じで、社員は基本的に勤務日数や勤務時間を捧げることで月給を貰っているので、その前提がおかしくなります。結果、事実上働き過ぎの人も続出し、法的にアウトな人材が増える格好になります。ガチガチにシステム化しないと、在宅勤務は逆にブラック化することでしょう。

なので、家で出来ることは家で、という合理的な方法論よりも、そこで働く心理面の方が問題としてはるかに大きいのではないかと思うのです。

 

在宅勤務を成功させる条件はそこにいる「人」の質

今回、リクルートが子育てや介護の問題を持つ社員のために在宅勤務制度を立ち上げましたが、こういうのは、リクルートのような大企業がカネを使ってしっかりシステム化しないと至難の業ではないかと、私は思います。

私が思う、中小企業による在宅勤務制度成功の条件は、以下の3つです。

1. 時には鬼になれる管理能力の高い中間管理職がいること

2. 仕事にやる気があって「サボるのは悪事」と考えている忠誠心の高い社員ばかりが在籍していること

3. 在宅勤務の人間に対して不満や敵愾心を持たない器量を持った内勤社員ばかりが在籍していること

人間、出来るだけラクしてババを引かない人生を送りたいものです。だからサボるし、自分よりイイ目を見ている人には怒りの感情を持ってしまいます。

だから、そういうマインドを排除出来る、自らを厳しく律することの出来る人達で構成された集団であれば、在宅勤務制度は生産性が上がるのでアリだと思います。

また、部下の勤務時間や勤務内容を上手くコントロール出来る上司がいれば更に良いでしょう。全ての人がハッピーになれる組織はまず作れないので、有無を言わさず人を動かす強引さと、一方で柔軟さも必要ですね。示しを付ける、ということです。

ただ、働きぶりに応じて月給を頻繁に増減できるシステムであれば、評価する側は大変ですが社員は在宅でもサボりにくいでしょうね、翌月のおまんまに関わるので。それがないなら、上記の3要素が必要だと思います。まあ、そんなん揃った会社は皆無だと思いますが…。

ちなみに私の若かりし頃、上京して最初の1年で勤めた会社はブラックを超えてドス黒い企業だったんですけど(笑)、どんなに体調が悪くても、入院しない限りは必ず出社しなきゃならなかったんですよ。で、朝礼が終わったら病院に行くことが許可されて、診断書を提出してやっと昼に帰れるという。「39度くらいだったらまだ余裕やん。俺の若い頃はな…」なんて説教されちゃったりして。

そこはセールスの会社だったので、飛び込みで名刺10枚集めるまで帰社するな、とか命令される日もあって、自分で架空の名刺作ってストックしてる奴が同期にいましたね(笑)。ここぞという時に使うんですね〜。ていうか名刺交換そのものが毎日の目的になっちゃったりして。でも、業績はバッチリでしたね、恐怖政治で上手く調教された社員も多かったので。

それにしても、ここが会社の大いなる矛盾なところで、社員が会社にいれば労働時間がカウントしやすいけど、ただそこにいるだけでは役に立たないということもあります。それでいて通勤の往復時間を浪費するぐらいならその時間を使って自宅でPCをパチパチさせた方が売上には貢献できるということもあり得ますが、管理職の人は信用できない部下に対しての管理が難しくなります。

かように、人が集まって何かをすることは難しく、土台無理なんじゃないかと思うわけです。そこを上手く折り合いを付けて働くというのが大人であり、社会性を持った人間である、というわけです。

そのような状況で組織が上手く回るには、システム、制度の成熟よりも「そこにどんな質の人間がいるか」なんじゃないかなあ、と思う次第であります。

 

時間的自由があると逆に生産性が落ちる理由

当サイトは副業で月収10万円を稼げる人になるにはどうすればよいのか、という術について諸々を紹介しています。ここで言う副業とは、バイトや雇われで何かをするのではなく、インターネット上でビジネスを展開する、「ネットビジネス」です。つまりビジネスを所有するということですから、人に命令されることがない代わりに、自分で「自分自身」を含めたいろんなコトを動かさなければなりません。

ネット起業に挫折者が多いのは、簡単にサボれることにあります。誰かに使われるという話ではありませんから、強制力がないんです。ついゲームとかテレビとかに逃げちゃうんですね、、まあ、「ビジネス」をやろうという人間がそんなことでは甘すぎなんですけどね…。

ネットビジネスは、はっきり言って正しいノウハウでやれば結果の出やすいジャンルです。なのに、やらないから結果の出ない人が多いんですよ、これが。だからもし、会社で1日8時間拘束されてネットビジネスをやらされたら、確実に結果が出るでしょうね(笑)。皮肉な話です。

これについては以下の記事でも触れていますので、是非ご一読を。

ライザップの集客ノウハウに学ぶネットビジネス副業の挫折防止方法!
「本業ではあんなに働いているのに副業ではこれほどまでに頑張れない」理由とは

つまり、人間は強制された方が馬力も知恵も出るんです。

うーん…人間って、強制されている時の方が能力が開花するっていうのが本当に切ないですね。自由意志だったら絶対出来ないことでも、会社で無理矢理やらされたら成し遂げちゃったり、しますから。そういう経験をお持ちの方は多いはずです。

また、前述の架空名刺のエピソードのように、上手くサボろうとする時の人間の知恵って凄いですよ。追いつめられなかったらそんなの出ませんから、ええ。

確か「プラトーン」だったかな、除隊したくて皆の見ていないところで自分の脚を自分で撃つアメリカ兵…なんていう描写が映画にありましたけど、自分のためなら何でもしてしまうのが、人間です。

こう考えると、集まって働く、集めて働かせる、という行動は人類の大いなる知恵なんじゃないか、と。

本日は病み上がりの中、強制出社の素晴らしさ(笑)について述べさせて頂きました。人は何のために働くのか?ということにも思いが至ってしまいますね。

インスパイアされたのは、イケダハヤトさんのこの記事です。

「通勤の強制」という「人権侵害」について

 

いろいろな意見があると思います。是非、あなたの考えもお聞かせ下さい!

 

 

参考記事: 怠け癖の治し方とモチベーションを上げる方法(副業サラリーマンに捧ぐ)